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【労働編】初めて従業員を採用する際の手続き

【労働編】初めて従業員を採用する際の手続き

労働・社会保険

2023.12.21

こんにちは。アルク社労士事務所です。

会社を設立して初めて従業員を雇用する際の手続き【労働編】についてご案内します。なお、本記事は「初めて従業員を雇用する際」に発生する手続きについてシンプルにお伝えすることを目的としています。各制度の詳細については下記外部サイトをご参照ください。

また、本記事は「労働保険」のみならず、労働法(主に労働基準法)で必要な手続きについてもご案内しております。

各書式集については、厚生労働省「主要様式ダウンロードコーナー (労働基準法等関係主要様式)」またはハローワーク「帳票一覧」をご参照ください。

※画像は、マネーフォワードクラウド給与「社会保険とは?種類や扶養・パートの加入条件、内訳も解説!」より

労働基準監督署

事業場の所在地を管轄する労働基準監督署へ提出する手続きについては主に4つあります。

①適用事業報告

いきなりマニアックな手続きです。実務経験のない方は5人中4人が知らないと思われます。適用事業報告は、管轄労基署に「初めて労働基準法上の労働者を雇用して、労働基準法の適用事業場になりましたよ」とお知らせしてあげる手続きです。

正社員・アルバイト等の名称のいかんを問わず、事業に使用される者で賃金を支払われる者労働者としてを雇用する際に、遅滞なく届け出ることとされております。

②時間外労働・休日労働に関する協定届(通称:36協定)

労働基準法で定める法定労働時間は、一部業種を除き、1日8時間・1週40時間以内です。当該法定労働時間を超えて時間外労働をさせる場合、原則として当該時間外労働は「違法な時間外労働」となります。

ただし、①労働基準法第36条に基づく労使協定(36協定)の締結・②所轄労働基準監督署長への届出を行うことで、労働基準法上、免罰的効力が発生します。(つまり、罰則は適用されなくなります)

36協定は2種類あります。

・一般条項

時間外労働の上限(「限度時間」)は、月45時間・年360時間となります。

・特別条項

一般条項を超えた範囲で時間外労働をする場合、特別条項の範囲内で時間外労働をさせることができます。ただし、年720時間、複数月平均80時間以内(休日労働を含む)、月100時間未満(休日労働を含む)が上限です。また、月45時間を超えることができるのは、年間6回までとなります。

【留意点】

36協定の締結・届出を行うと、労働者に時間外・休日労働をさせることができるという理解がございますが、これは誤りです。36協定を締結・届出を行っても、個々の労働者に対して時間外・休日労働をさせる民事的効力は発生しません。個々の労働者に時間外・休日労働をさせたいときは、36協定の範囲内において、雇用契約書や就業規則などの労働契約上、時間外・休日労働に係る指揮命令権を定める必要があることに留意する必要があります。

③労働保険保険関係成立

初めて労働基準法上の労働者を雇用したときは、労災保険を成立させなければなりません。法令上は保険関係成立日の翌日から起算して10日以内ですが、会社設立とともに労働者を雇用したときなど、登記事項証明書がまだできていないため、必要書類が揃ったら速やかに提出いただくことが必要です。

【必要添付書類】

・法人の場合:登記事項証明書

・個人の場合:開業届など事業実態の確認できる書類

なお、建設業等の二元適用事業については手続きが複雑になりますので、本記事では割愛させていただきます。詳細はお問い合わせください。

④労働保険概算保険料申告書

労働保険料(労災保険料・雇用保険料)の納付の仕組みは特徴的で、概算払い・確定清算が原則です。保険関係成立初年度は、確定保険料がありませんので、保険関係成立年度の労働保険料を概算払いします。保険関係が成立した日から50日以内に提出・納付が必要です。

電子申告を行えば保険料の納付もペイジーを利用した電子納付が可能です。

原紙での手続きの場合は、納付書については各都道府県ごとに異なりますので、管轄労基署からの取り寄せが必要となります。

ハローワーク

雇用保険の被保険者となるべき労働者を雇用した場合、事業所の所在地を管轄するハローワークへ主に以下の2つの手続きをします。

なお、雇用保険の被保険者となる労働者とは次の2要件を満たすときです。

(1)31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること。

(2)1週間の所定労働時間が 20 時間以上であること。

①雇用保険適用事業所設置届

初めて雇用保険の被保険者となる労働者を雇用した場合、雇用した日の翌日から起算して10日以内に雇用保険を設置しなければなりません。ただし、後述しますとおり、手続きの流れとしては、先に労働保険保険関係成立届の手続きが完了してから、雇用保険側での手続きができますので、労働保険の手続きが完了後、速やかに届出することとなります。

【必要添付書類】

・法人、個人事業主共通:「労働保険保険関係成立届」事業主控、賃金台帳、労働者名簿、出勤簿(タイムカード等)

・法人:登記事項証明書

・個人事業主:開業届など事業実態の確認できる書類

②雇用保険資格取得届

雇用保険の被保険者となる労働者を雇用したとき、雇用した日の属する月の翌月10日までに手続きをします。

【必要情報】

・労働者の雇用保険被保険者番号

・労働者の個人番号(マイナンバー)

雇用保険資格取得届の手続きが完了し、「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)」と「雇用保険被保険者証」が交付されたときは、速やかに当該労働者に交付する必要があります。健康保険被保険者証と異なり、実生活ではあまり使用シーンがないので、交付されていないケースが散見されますが、労働者への交付が必要な書類です。弊所では電子で公文書が発行されますので、電子データのまま当該労働者に交付する運用としております。

なお、労働基準監督署・ハローワークの手続きの流れは以下のとおりとなります。必ず、労働基準監督署から手続きを行い、交付された控をハローワークの手続きに使用します。

※厚生労働省「雇用保険の手続きが初めての場合、まずはこちらの手続きからお願いいたします」

手続きを担当される代表者や人事担当者向けに、雇用保険の各種届出の記載方法等をまとめた手引きが厚労省より公表されておりますので、適宜ご参照ください。

【参考】雇用保険事務手続きの手引き

最後にも、「労働基準法上の労働者とは?」、「雇用保険の適用除外者とは?」、「雇用保険マルチジョブホルダー制度っていうのが最近あるみたいだけど?」などなど、本記事のさらに深い部分が気にある方は是非お問い合わせフォームよりご連絡ください。

是非、お酒でも飲みながら深い部分についてはお話ししましょう。

それでは。

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