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【令和8年8月1日から】育児休業等給付の申請手続き見直し

【令和8年8月1日から】育児休業等給付の申請手続き見直し

法改正

2026.7.22

こんにちは。アルク社会保険労務士法人です。

令和8年8月1日から、育児休業等給付の申請手続きに関する事務取扱いが見直されます。

厚生労働省より、「令和8年8月1日から育児休業等給付の申請手続きを見直します」のリーフレットの公表がありましたので、解説させていただきます。

主な見直し内容は、以下の3点です。

①出生時育児休業給付金の申請時に申告する賃金

②出生後休業支援給付金で母親が申請する場合の配偶者確認書類

③育児時短就業給付の支給要件を確認する書類と週所定労働時間の計算方法

今回の見直しの目的は、申請に必要な賃金の確定や確認書類の準備に時間がかかる場面を減らし、給付の申請を早く、行いやすくすることです。

従来の取扱いでは、休業期間分の賃金を計算できる状態になるまで手続きを進められないことがあるため、給与計算のスケジュールが申請時期に影響していました。
見直し後は、休業中に実際の支払日を迎えた賃金を申告するため、申請までの時間を短縮できる場合があります。

また、母子健康手帳の写しを確認書類として利用できる範囲も広がります。
別途書類を準備し、確認する負担を減らす内容となっています。

出生時育児休業給付金で申告する賃金の変更

出生時育児休業給付金の申請では、従来、「出生時育児休業期間を対象として支払われた賃金」を申告していました。

見直し後は、「出生時育児休業期間中に支払日のある賃金」を申告する取扱いとなります。

対象となるのは、令和8年8月1日以降に開始する出生時育児休業です。
たとえば、7月中に出生時育児休業を開始し、8月1日以降に申請する場合は、今回の新しい取扱いの対象ではありません。申請日ではなく、出生時育児休業の開始日を確認してください。

出生時育児休業期間(育児休業期間を含みます)を対象とした賃金が対象とされています。また、出生時育児休業を分割して取得する場合は、休業と休業の間の就労期間に支払日のある賃金も含むとされています。

たとえば、月末締め・翌月25日払いの会社で、従業員が8月10日から31日まで出生時育児休業を取得したとします。
従来は、8月10日以降の休業期間に対応する賃金を確認するため、8月分の給与計算が終わるまで申請を待つケースがありました。

見直し後は、出生時育児休業期間中に支払日を迎える賃金を申告します。
この例では、休業期間中の8月25日に支払われる賃金を確認するため、9月25日払いの給与の確定前に申請を進められる場合があります。
今回の見直しが「申請の早期化」につながるのは、このように給与計算の完了を待たずに申請できるケースが増えるためです。

出生後休業支援給付金の配偶者確認書類

出生後休業支援給付金では、母親が申請する場合の配偶者確認書類も見直されます。

8月1日からは父親が申請する場合と同様に、母子健康手帳の出生済証明のページの写しを提出できるようになります。
ただし、配偶者の氏名と生年月日が記載されたものに限られます。

必要事項を母子健康手帳で確認できれば、配偶者確認のために改めて住民票等を取り寄せる手間がなくなります。

同じ子についてすでに育児休業給付を受給している場合は、改めて母子健康手帳の写し等を提出する必要はありません。
一方、母子健康手帳の写しで配偶者を確認できない場合は、世帯全員について記載された住民票等の確認書類を求められることがありますので注意が必要です。

配偶者が公務員である場合など、配偶者の状況によっては別の確認書類が必要となります。具体的な必要書類は、厚生労働省「Q&A~育児休業等給付~」【提出書類・申請手続き】を参考に進めていくとよいでしょう。

育児時短就業給付で確認する書類と週所定労働時間

育児時短就業給付では、「育児時短就業期間等に係る証明書(様式例)(令和8年8月1日以降)」が改訂されます。

改訂後は、証明書を育児時短就業開始日と週所定労働時間の確認書類として提出できるようになります。

また、育児休業給付に係る育児休業の終了後、同じ子について初めて育児時短就業を開始した場合は、賃金証明書の一部を省略できる取扱いが設けられます。

育児休業を開始した後から育児時短就業を開始するまでの間に賃金の支払いがないことを、賃金証明書と添付書類で確認できる場合は、賃金証明書の⑨欄、⑩欄、⑪欄(育児休業開始前の賃金支払状況)の記載を省略することができます。

週所定労働時間の計算方法についても一部見直されます。フレックスタイム制、変形労働時間制、シフト制では、それぞれ計算方法が異なります。「改訂後の週所定労働時間算定補助シート」では、次のように示されています。

・フレックスタイム制:清算期間の総労働時間の算出基礎となった1日の労働時間×週所定勤務日数

・変形労働時間制:対象期間における1週間の平均労働時間。総労働時間を定めている場合、補助シートでは「期間中の総労働時間÷対象期間の月数×12÷52」で算出

・シフト制:実際の労働時間÷該当期間の週数(暦日数÷7日)。短縮前は育児時短就業開始日前3か月間、短縮後は支給対象月に支払われた賃金の算定対象期間を使用。ただし月末締め・翌月払いは、短縮後について支給対象月の実労働時間を使用。

なお、シフト制については、以下の場合、育児時短就業として取り扱われます。

労働契約の締結時点では労働日や労働時間を確定的に定めず、一定期間ごとに作成される勤務割や勤務シフトなどにおいて初めて具体的な労働日や労働時間が確定するような形態(いわゆるシフト制)で就業する場合は、育児時短就業開始日前後の実際の労働時間に基づいて1週間当たりの平均労働時間を算定し短縮が確認できるときは、育児時短就業と取り扱います。(Q63 シフト制で働いている場合は、どのようなときに育児時短就業となりますか。)

今回の変更は法令自体の改正ではなく、育児休業等給付の申請を行いやすくするための事務取扱いの見直しとなりますが、申請時の確認方法や添付書類に影響があります。
会社の実務担当者は、8月1日以降の申請に備え、新しい取扱いや様式を確認しておきましょう。

それでは。

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