BLOG

ブログ

育児休業等の社会保険料の免除について〜①育休期間中編〜

育児休業等の社会保険料の免除について〜①育休期間中編〜

労働・社会保険

2024.12.28

こんにちは。アルク社労士事務所です。

今回は育児休業等の期間中の社会保険料免除についてご案内をします。

産前産後休業については「過去の記事」をご参照ください。
また、②男性の育休の制度や手続き編、③育休終了後編として別の機会にご案内させていただきます。

社会保険料免除について

育児休業(育休)とは、育児・介護休業法による満3歳未満の子を養育するための休業の制度のことです(1歳未満の育児休業、3歳未満の育児休業を合わせて「等」といいます)。
事業主へ申し出を行い、事業主が「育児休業等取得者申出書」を日本年金機構へ提出することで、育休期間中は社会保険料が免除になります。
申し出により、健康保険・厚生年金保険の保険料は被保険者・事業主両方の負担分の者か保険料が免除されます。
月額保険料だけでなく賞与等の保険料の免除も対象で、免除を受けていた期間は保険料を納めたものとして年金に反映されるため、将来の年金額が減るなどの影響を受けることもありません。
育児休業等を開始した日の属する月から、育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月が免除期間です。

育休免除の対象者について

育休中の被保険者が対象で、母親だけではなく父親も該当します。
代表取締役等の会社法上の取締役は労働者にあたらず、育児・介護休業法が適用されないため免除の対象外となります。
(育休期間中の社会保険免除はあくまで育児・介護休業法における満3歳未満の子を養育するための育休期間が対象で、取締役が育休を取得したとしても育児・介護休業法における育休とはならないため社会保険料の免除は受けられません)
「育児休業・介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」の改正により、平成29年1月1日から以下の子についても育児休業等の保険料免除の対象に追加されました。
・特別養子縁組の監護期間にある子(監護期間中の子)
・養子縁組里親に委託されている要保護児童(要保護児童)
また、被保険者と法律上の親子関係がある「子」であれば、実子、養子を問いません。
男性が事実婚の妻の子に対して育児休業をする場合には、申出時点において認知を行っていることが必要になります。

育休の免除期間について

育児休業等を開始した日の属する月から、育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間(ただし、子が3歳の誕生日の前日まで)です。
被保険者が女性で産休終了後に続けて取得する場合は、出産から57日目(産休終了の翌日)からとなります。
①1歳に満たない子を養育するための育児休業
②保育所待機等特別な事情がある場合の1歳6カ月に達する日までの育児休業
③保育所待機等特別な事情がある場合の2歳に達する日までの育児休業
④1歳(上記②の場合は1歳6カ月、上記③の場合は2歳)から3歳に達するまでの子を養育するための育児休業の制度に準ずる措置による休業

令和4年10月1日以降の社会保険料免除について

育児休業等期間中の保険料免除要件が見直しされ、新しい要件で適用になります。

①月額保険料について、育児休業等を開始した日の属する月から育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までに加え、開始日の属する月と終了日の翌日が属する月が同一の場合でも、育児休業等開始日が含まれる月に14日以上育児休業等を取得した場合は免除となる

②賞与保険料について、賞与を支払った月の末日を含んだ連続した1カ月を超える育児休業等を取得した場合に限り免除となる

例①)11月10日に賞与を受け取り11月15日から12月25日まで育休を取得した場合
→1カ月を超える休業期間になるので免除対象となります。
例②)11月10日に賞与を受け取り11月15日から12月14日まで育休を取得した場合
→従来は免除対象でしたが、1カ月を超える休業期間にならないので免除対象となりません。

※令和4年10月1日以後に開始する育児休業等からとなります。
※育休期間中に就業予定がある場合は、当該就業日は除外となるため気を付けましょう。一方、土日祝日等は期間に含まれます。

画像:日本年金機構「事業主の皆様へ育児休業等期間中における社会保険の免除要件が改正されます」

この制度の見直しについては、月末時点に休業しているかどうかによって保険料の免除がされる仕組みであったため、「月途中の短期の育児休業では保険料免除を受けられない」という月末をまたぐか否かで免除されるか否かが決まる不公平や、「賞与月に月末時点で休業していれば、短期間でも(一日でも)保険料免除が適用になり、賞与に係る保険料も免除になる」という点が問題視され、このような新たな要件が適用されました。

手続きについて

被保険者が育児休業等を取得・延長したとき(被保険者の育児休業等期間中または育児休業等終了後の終了日から起算して1カ月以内の期間中)

提出先:管轄の年金事務所または事務センター

提出方法:電子申請、郵送、窓口持参(年金事務所のみ)

届書:『健康保険・厚生年金保険育児休業等取得者申出書(新規・延長)/終了届』

添付書類:不要

参考:日本年金機構「従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が育児休業等を取得・延長したときの手続き」

休業期間を延長する場合

保育所などに入所できず、やむなく育児休業を延長せざるを得ないなどの場合、「育児休業等取得者申出書(延長)」を届出します。
新規の届出では1歳に達する日までを限度とし、それ以降で期間を延長する場合は以下の通り取得のたびに行わなければなりません。
延長期間分まとめて届出することはできないのでご注意ください。
①1歳~1歳6カ月に達する日
②1歳6カ月~2歳に達する日
③1歳(上記②の届出をした場合は1歳6カ月、上記③の届出をした場合は2歳)~3歳に達する日

育休終了予定日前に終了する場合

主に以下の場合に該当した場合、「育児休業等取得者終了届」を届出します。
・当初の予定より早く復職する場合
・被保険者が別の子にかかる産前産後休業を取得する場合
(育児休業等終了年月日以前に産前産後休業を開始(産前産後休業取得者申出書を提出)した場合は不要)
・養育している子が死亡した場合
参考:日本年金機構「従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)の育児休業等が終了したときの手続き」

最後に

育休期間中の社会保険料について免除の制度を利用することで、従業員が安心して育児に専念することができます。
令和4年10月から免除要件の改正もされていますので、しっかりと制度を理解したうえで申請を行いましょう。

それでは。

記事一覧