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令和8年度エイジフレンドリー補助金が開始

令和8年度エイジフレンドリー補助金が開始

助成金

2026.6.15

こんにちは。アルク社会保険労務士法人です。

高年齢の従業員が在籍する会社では、今年は安全衛生の確認を一段上げておきたい時期です。厚生労働省は「高年齢者の労働災害防止のための指針」を公表されています。

ポイントは、単に「高齢の従業員に気をつけましょう」ということではなく、高年齢者の特性に配慮した作業環境の改善、作業管理など、事業者が講ずるよう努めるべき措置などが具体的に示されている点です。したがって、現場においては、転倒、腰痛、重量物の取り扱い、暑熱作業、身体機能の維持といったテーマを、現場ごとに見直すことになります。

一方で、対策には費用が発生しますが、ぜひ活用いただきたいのが「令和8年度エイジフレンドリー補助金」です。

令和8年度エイジフレンドリー補助金とは

交付申請書類の受付期間は令和8年5月20日から令和8年10月31日です。

令和8年度は、専門家総合対策コース、熱中症対策コース、コラボヘルスコースが設置されています。複数コースを併せて申請することはできず、申請は1年度につき1回までとされています。まずは自社の課題がどのコースに合うのかを確認するとよいでしょう。

注意点としては、交付決定前の発注・実施です。
交付決定通知書が手元に届く前に発注・実施を行った場合は、補助金の支払いがないため、現場の改善を急ぎたい場面でも、補助金を活用したい場合は、発注のタイミングを慎重に見極めていただくことが必要となります。

参考:日本労働安全衛生コンサルタント会「令和8年度エイジフレンドリー補助金」

現場リスクのチェック

補助対象となる取り組みとしては、専門家によるリスクアセスメント、リスクアセスメント結果に基づく対策、滑りにくい床への改修、手すりの設置、重量物取り扱い作業や介助作業への補助機器の導入、熱中症対策、健康保持増進の取り組みなどが挙げられています。

補助金活用にあたって、まずは現場リスクの洗い出しが不可欠となります。

  • 高年齢の従業員が従事している作業を洗い出す

  • 転倒しやすい床、段差、通路、階段を確認する

  • 重量物の持ち上げ、運搬、介助作業がないか確認する

  • 夏場の暑熱作業、休憩場所、冷却用品の整備状況を確認する

  • 健診結果や健康スコアリングレポートなど、健康保持増進に使える情報を確認する

ここで大切なのは、設備を買うことを先に決めないことです。
まずは、どの作業にどのリスクがあるのかを確認していきます。補助金でも、専門家によるリスクアセスメントに要する費用の補助率が高く設定されているため、判断に迷う会社ほど、先に現場リスクを適正に評価していくことのほうが進めやすいと考えられます。

申請前の準備

ただ、実際に補助金対象となる場合でも、「何から準備すればよいですか」と聞かれることが多いです。

まず、対象にしたい事業場を決めます。
本社だけでよいのか、店舗、工場、倉庫、介護事業所なども含めるのかを確認します。
次に、対象となる作業と従業員の状況を整理します。
年齢だけで機械的に区切るのではなく、実際の作業、移動、持ち運び、屋外作業、立ち仕事などを確認していきます。

そのうえで、改善したい内容の候補を決定します。
たとえば、床の滑り対策、手すり、段差解消、補助機器、休憩設備、暑熱対策用品などです。補助金を使う場合は、見積、実施時期、発注予定日、社内担当者、支払請求資料の提出期限まで確認しておく必要があります。

支払請求資料の提出期限は令和9年1月31日とされています。
申請期限だけを見ていると、工事や納品、支払請求の準備が後ろ倒しになることがあります。年度内の安全衛生計画として、いつ申請し、いつ交付決定を受け、いつ実施し、いつ請求するのかを逆算しておきたいところです。

高齢者の安心して働ける職場作りへ向けて

エイジフレンドリー補助金は、補助金そのものが目的ではありません。
目的は、高年齢労働者の労働災害を防ぐことです。補助金を活用できるどうかだけでなく、自社の現場で本当に優先すべき対策は何かを確認することが大切となってきます。

特に、複数のコースのどれに該当するのか、交付決定前にどこまで準備してよいのか、対象経費として見込めるのか、といった点は判断に迷いやすい部分です。
申請を検討する場合は、公式資料を確認したうえで、社内の安全衛生担当者、顧問社労士、必要に応じて専門家と早めに相談しておくことをおすすめします。

高年齢の従業員が安心して働ける職場づくりは、人手不足の時代には採用や定着にも不可欠です。
今回の補助金は、現場の安全を見直すよいきっかけになります。対象になりそうな作業がある会社は、申請期限を待たずに、まずは現場のリスクの洗い出しから始めてみてください。

それでは。

参考:厚生労働省 人事労務マガジン特集第245号

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